この記事をお読みの方は、
- 日本の就活が気持ち悪いと感じる
- 同じ髪型に黒いスーツでそろえることに違和感がある
- 無理やり笑顔を作りたくない
- 就活をするのが嫌だ
上記のように考えているのではないでしょうか。
筆者も就活生だった頃、日本の就活文化に違和感を覚え、一度は就職ではなく大学院への進学というモラトリアム期間を設けたほどでした。
この記事では、日本の就活が気持ち悪いと感じる人向けにその理由と原因、おすすめの対策をお伝えします。
日本の就活はなぜ“気持ち悪い”のか? 3つの理由を紹介
日本の就活が気持ち悪いと感じる理由は人それぞれ。
その中でもとくに多い理由を3つ、以下にまとめてみました。
理由①:同じ髪型とスーツでそろえている
日本の就活の特徴とも言えるのが、同じ髪型と黒いスーツにそろえる点でしょう。
学生時代は髪を染め、独特なヘアスタイルを楽しんでいた人も、就活を始めると黒く染め直します。
前髪は眉にかかる程度に切りそろえ、女性は髪の毛を縛る場合も大抵は黒か紺のゴムで1つにまとめるだけ。
スーツも黒でそろえているので、お葬式へ行くようにすら見えます。
合同説明会などでも、このように没個性的な集団の一部になるのは、気持ちの良いものではありませんね。
理由②:作り笑顔で自分を偽って回答する
就活セミナーなどで必ず指導されるのが、笑顔でしょう。
口角の上げ方や目の見開き方などをレクチャーされ、鏡や相手役に向かって笑顔の練習をした人も多いはず。
結果的に、みんな同じ表情になってしまうものです。
さらにその作り笑顔で、自分を高く見せて実績以上のアピールをしたかもしれません。
確かに営業スマイルや自己アピールの話術は、社会人になってから必要です。
しかし就活で、企業ごとに作り笑顔と偽りの回答を繰り返していては、心身ともに疲れてしまいますね。
理由③:どの企業にもへつらっている
第一志望ではない企業でも、「御社が第一志望」だとハキハキ答える訓練をした経験はあると思います。
しかし志望度の低い企業でも、興味のあるふりをしてへつらうのが不快なのは当たり前。
結果的に、就活自体を辞めたいと感じるようになる人も多いでしょう。
日本の就活が“気持ち悪い”とされる背景
では日本の就活が気持ち悪いと思われるようになったのには、どのような事情があるのでしょうか。
対処法のヒントを探るためにも、そもそもの背景を見ていきましょう。
新卒一括採用という体制
日本の就活制度は世界的にも珍しく、新卒一括採用という体制をとっています。
欧米では大学卒業後に就活を始めるのが一般的で、ギャップイヤーとして就職前に1年以上ボランティア活動に励むのも珍しくありません。
しかし日本では、4月入社を前提としており、大学在学中に就職が決まらなければ既卒扱いになってしまうのです。
新卒一括採用には批判も出てきています。
しかし長年この体制を貫いてきた以上、23歳になる年に就職できなければ既定路線から外れた、という扱いを受けざるを得ないのが現状。
日本の新卒生の多くは、同じように既定路線をたどるのが義務だと考えているでしょう。
結果的に集団説明会などのイベントへ、同じ時期に同じ服装の集団が参加するという独特な光景が見られるのです。
協調性を重んじる日本文化
何より特殊なのは、日本には協調性を重んじる文化がある点です。
1人だけ目立った行為をすると、組織の一員として従順に仕事のできない人間と扱われかねません。
本当は個性を存分にアピールしたいかもしれませんが、黒い髪の毛とスーツでなければ目立ちたがり屋と思われないか不安ですよね。
就活は嫌いでも、早く就職したい。
誰でもその気持ちがあるので、従順な印象を与えられるよう、没個性的な集団の中に溶け込む努力をするのです。
日本の就活が“気持ち悪い”という人におすすめの対策
日本の就活が気持ち悪い、どうしても就活が嫌だという人は、どうすればいいのでしょうか。
そこで、筆者も実践してみた対処法を以下にまとめたので見ていきましょう。
「作り笑顔」ではなく「自然な笑顔」
無理やり笑顔を作ろうとしてもひきつってしまうし、「もっと明るく笑って」と言われればうんざりしますよね。
筆者が心掛けたのは、面接官に楽しんでもらおうと意識することです。
緊張しているのはわかりますが、面接官は相手の人柄を見たいと思っています。
そこでこちらも面接官の人柄を考えました。
普段はどんなことをしているのか、趣味で共通点はないかなどを頭の隅で想像するのです。
そして面接を楽しんでもらうために、適度なほほえみを心掛けたところ、自然な笑顔になりました。
相手と対話するつもりでのぞめば、ある瞬間にすんなり自然な笑顔になれますよ。
濃紺のスーツなどで多少の個性を出してみる
実はスーツの色を、黒一色に染めなければいけないという規則はありません。
黒以外であれば、濃紺のスーツがおすすめです。
最初はやはり、周囲が黒一色のため、自分が目立っているように感じるでしょう。
それでも、スーツが濃紺だからという理由で落とす企業はありません。
逆にセンスの良い印象を与えることもできるので、企業の雰囲気に合わせて黒以外のスーツを選ぶと多少の個性を出すことができますよ。
企業にへつらわない
就活では、企業にへつらう必要は全くありません。
志望度の低い企業に、無理やり興味のあるふりをするのは苦痛です。
第一志望以外の企業の説明会や面接では、最低限の礼儀をわきまえて、1~2つ程度の質問を用意すれば十分でしょう。
社会人になれば必ず、嫌な仕事を請け負うことがあります。
その際は不快な気持ちをうまく隠す必要があるので、面接はその練習という程度に考えるとうまくいきますよ。
日本の就活は確かに特殊。ただし無理に自分を偽らなくてもOK!
いかがでしたか。
日本の就活は確かに特殊で、納得がいかない点もたくさんありますね。
しかしそれを乗り越えた先に、理想の自分がいるはず。
面接時は多少エピソードを盛る必要はありますが、無理に自分を偽らないと就職できない企業なら、入ってから苦労します。
自然体の自分を受け入れてくれる企業は必ずあるので、深く悩みすぎず前進してください。