こんにちは。人事担当:ゆいきちです。
今回は就活のかなり核心に迫る話題で「就活での人事の採用基準」についてお伝えしたいと思います。
ただ、一重に『採用基準はこうだ!!』とお伝えできないのです。
なぜなら、過去何回か話題にあげていますが、企業の数だけ価値観があり、その価値観にマッチすることが一番の採用基準だからです。
価値観にマッチするということはどういうことでしょうか?
今回はこのあたりを深堀して行きたいと思います。
先に少し整理してお話しますと、それぞれの企業に由来する価値観(求める人物像)と共通する価値観(社会人基礎力)があります。
ということで今回は2テーマをお送りさせていただきます
- A社では内定をもらったのにB社では落選??どうして??(求める人物像編)
- 体育会系は本当に有利か??(社会人基礎能力編)
1、A社では内定をもらったのにB社では落選??どうして??
これは成績優秀な学生さんによくあるケースなのですが、5社受験したところ1社くらいしか内定がでなくて自信をなくしたという話をちらほら聞きます。
優秀なのになぜ?と周りの方も思うことが多いと思います。
これはまさに企業とのマッチングにおいてよくあることです。それぞれの企業にはそれぞれが「求める人物像」があります。
ある会社は黙々と作業する人が求める人物像かもしれません、ある会社は積極的に人とコミュニケーションが取れる人が求める人物像かもしれません。
その企業の「求める人物像」に当てはまらないと内定は出ないのです。
受験する企業が多くなればなるほど、様々な「求める人物像」に直面することになって学生さんの立場からでは混乱してしまいますよね・・・
逆を返せば、その会社がどんな人物像を求めているかを理解することが内定をもらう第一歩でもあるわけです。
はい、ここで私がよく受ける究極とも言える質問を紹介します。
『自分がその会社の求める人物像に当てはまらないけど、その会社に入りたい場合はどうすればよいのですか?』
あくまで私見ですが、自分がその会社の「求める人物像」に当てはまらい場合は早々に身を引くのも大事かと思います。
これは内定をもらった後も想定してアドバイスをしています。
無理にその会社の求める人物像に合わせて内定をもらい、実際に仕事を始めると『あれ、なんだか違うぞ』と思う学生さんはかなりの数がいるようです。
実際に3年で3割の方が離職するといったデータが出ており、これを追求していったところ、会社とのミスマッチが離職の一番の原因とのことです。
早期離職は企業側にとってもデメリットしかありません。採用活動にはかなりのお金が動いております。内定者ひとり当たりうん百万円という企業もざらにあります。
これで早期に離職となると投資した金額がパアになってしまうわけです。なので企業側も慎重に選考試験を進めるわけです。その中で企業側がミスマッチを防ぐために打ち出しているのが「求める人物像」というわけです。
さて、この「求める人物像」については企業のホームページや合同企業説明会なんかでも聞くことができますので、学生さんは要チェックです。
大きな企業に行けば行くほど、この「求める人物像」が大事になっていきます。大きな企業では企業側も多くの人が面接にかかわっていきます。面接は人が人を判断するので、それぞれの尺度で良い悪いを判断します。それでは内定者にバラツキがでたり、上述しましたミスマッチによる早期離職を引き起こしかねないので、「求める人物像」を尺度にして判断をしています。
以前、とある大手企業の面接マニュアルをこっそり見せてもらったのですが、だれが面接してもちゃんと判断できるようにきっちり作りこまれていました。。。これはかなりの驚きでした。
これまた、逆を返せば、「求める人物像」を知って、その上で自分自身をPRすることは選考試験でも有利に働くというわけですね。
2、体育会系は本当に有利か??
これもよく学生さんから質問される内容です。
はっきりと言いますが、決して「体育会系だから有利」というわけではありません。
ではなぜこの「体育会系は有利」という話が広まっていったのでしょうか?
私の仮説ですが、体育会系の学生はコミュニケーションについて訓練されている方が多いと思います。
コミュニケーション能力は働きかけ力として社会人基礎力の一つであります。この能力を鍛えるのはとても大変なんですよね。。。
そのコミュニケーション能力を訓練されている方が多かったことから話が端折られて体育会系は有利という話が出てきたのだと思います。
まぁ、体育会系だけに限らず、吹奏楽部のような文科系でもコミュニケーション能力を鍛える場はもちろんありますし、接客のバイトなんかでも鍛えることはできてますよね。
では、なぜコミュニケーション能力はクローズアップされやすいのでしょうか?
基本的に仕事は一人で完結することが難しいです。いろんな人たちと連携して初めてひとつの大きなことを成し遂げるというのが企業の基本パターンだと思います。
これはエンジニアであっても営業であっても一緒です。
より正確にスムーズに仕事を成し遂げ行くにはコミュニケーションは最も重要といっても過言ではないと思います。
そのため、コミュニケーション能力はクローズアップされやすいのです。
面接もなぜ面接というスタイルをとるかというと、面接を通じて受験者のコミュニケーション能力を見ているからです。
さて、社会人基礎力とはそもそもなんでしょうか?
社会人基礎力とは経済産業省が紹介しているもので、以下の3つの大きな能力とそこにはてはまる12個の能力要素のことを言います。
詳しくは経済産業省のホームページでご覧ください。
この社会人基礎力について、私は現職の採用担当であったころ実はよく使ってました。受験者に対しては社会人基礎力を面接時のひとつの指標にしていました。また、面接官に対しても社会人に必要な力とはなにかということを説明する良い資料になっていました。面接官が多くなればなるほど、統制するのが難しくなっていくので、定義づけがはっきりしたものを使っていかないと面接時にバラツキが生じます。そういったときに政府が使っている資料を用いると説得性も高まります。きっと私だけでなくこの方法を使っている採用担当はいるはずです!きっと!笑
この採用基準というテーマはいろいろあるので、まだまだ書き足りない状態です。
好評であれば、これもシリーズ化していきたいと思います。