人事担当のゆいきちです。
とある大学のキャリアセンターから依頼があり、就活生へアドバイスを行う機会がありました。
その際にそのキャリアセンターの担当からいろいろウラ話が聞けましたので、今回は採用担当目線から見た大学キャリアセンターの上手な使い方についてお伝えさせていただきたいと思います。
1、実録!キャリアセンターと採用担当
さて、早速ですがキャリアセンターにて聞いてきた話です。
実は、今年(2020卒採用)において5月以降、キャリアセンターへの採用担当の訪問が増加傾向にあるようです。
これはすでに企業においては内定辞退が発生しており、あいた枠を埋めるために大学訪問を行っているからというのが一番の理由だと思われます。
ちなみにリクルートキャリア社の調査によると5月1日時点での就職内定率は70.3%で、昨年同時期の68.1%を2.2%上回っている状態です。
就職プロセス調査(2020年卒)【確報版】「2019年6月1日時点 内定状況」
就活生の立場だとキャリアセンターに企業が何をしに来ているかということはあまりわからないと思います。
採用担当は基本的にキャリアセンターには以下の目的で訪問することが多いです。
- 1、学生の就職内定状況の調査
- 2、キャリアセンター主催の説明会があるか等の情報収集
- 3、キャリアセンターへの個別の会社説明会や選考試験の情報提供
なんとなく想像されていた就活生の方も多いと思いますが、3が就活生にとって大切なところになっています。
実は企業によっては大学のキャリアセンターとかなり密接に連携をとっているところもあります。
それはキャリアセンターを訪ねてきた学生に優先的に企業情報を伝えてもらうためです。
キャリアセンターは学生向けのガイダンス等も主催している場合が多く、就活生が困ったらまずキャリアセンターに行くように指導されている場合も多いです。
そうなれば企業側としてもキャリアセンターに情報を流すことで、就活生とつながることができる可能性が高まります。
また、キャリアセンターの職員を通して就活生を紹介してもらうことで、ミスマッチが減ることが期待できます。
キャリアセンターの職員は企業の採用担当との面談を通して、その企業の求める人物像や特徴を把握されています。
その求める人物像や特徴にあった学生さんにその企業を紹介するようにしてくれるので、結果として学生さん側にも企業側にもメリットが出てくるのです。
また、6月以降になると企業によっては少数精鋭型の採用活動を行ってくるところが増えてきます。
少数精鋭型というのは、採用募集枠の大方を募集し終え、残り枠がわずかである場合に、大々的に募集をかけずに学生さんへの直接への声掛けやキャリアセンター・就職担当教授を通しての募集を行うものです。
特に採用が上手な企業は辞退者も少ないため、このような手段をとることが多いので、『自分が行きたかった企業がすでに募集が終了していた』という場合も嘆かず、キャリアセンターに行くともしかして行きたかった企業の枠が残っているかもしれません。
また、私のようにちょくちょくキャリアセンターに足を運んでいると、キャリアセンターの担当者やセンター長と仲良くなっていくことがあります。
仲良くなるとキャリアセンターの方から企業に対して、『御社に合った学生さんがいます。すでに採用枠が埋まっているかもしれませんが、いかがですか?』といったような学生さんの売り込みもあったりします。
ちなみに売り込みがあったのは私の体験談です。
その大学のキャリアセンターの担当者とは今でも仲良くさせていただいているので、よく情報交換を今でもさせていただいています。
このようにキャリアセンターと採用担当は実はつながっていることがあるのです。
これを読んでいるとなんだかキャリアセンターに行きたくなりませんか?
ということで2つ目のテーマに行きたいと思います。
2、実際にキャリアセンターに行ってみよう
私としては上述したキャリアセンターと企業の採用担当のつながりがあるため、就活生には是非キャリアセンターに行っていただきたいと思っているのですが、よくこのような声も聞きます。
『キャリアセンターってなんだか行きにくい』
『キャリアセンターに行く時間があれば、企業訪問した方がよい』
確かに大学によってはキャリアセンターが高校の職員室のような雰囲気で入りがたい雰囲気があったり、相談しに行っても的を得たアドバイスが得られない場合もあります。
しかし、本当にそうかどうかも行ってみないとわからないものです。
私は現役の採用担当をやっていたころは100程の大学を訪問し、そのキャリアセンターの担当者にあってきましたが、みな、学生さん想いの熱い担当ばかりでした。
キャリアセンターには何回も足を運んでいると、キャリアセンターの熱い職員達も名前と顔を覚えてくれます。
名前と顔を覚えてもらったら、いろんな情報を教えてくれることにつながっていくと思います。
テーマ1で伝えたように企業側から求人の依頼が来ている場合があるのですが、キャリアセンターも特徴を知っている学生しか紹介できないと思います。
自分の特徴を知ってもらうには1回や2回の訪問ではわかってもらえないかもしれません。
なので短時間だけでも良いので、ちょくちょく足を運ばれるとよいと思います。
キャリアセンターのホームページがある場合は掲示物も電子化されてネットで公開されていることが多いと思いますが、直接、キャリアセンターに行くと詳細やウラ話も聞けるかもしれません。
まるで企業の営業かもしれませんが、この電子化が進んだ時代でも足でしか稼げない情報がありますし、そんな情報の方が重要な情報であることもあります。
ちなみにちょくちょく足を運んでいくようになってキャリアセンターの職員の方と仲良くなっていくと、模擬面接とかもやってくれたりするといった話も聞いたことがあります。
いずれにしてもキャリアセンターは企業の採用担当者とのやりとりが多いだけ、企業のことはよくわかっています。
なので、企業目線でのアドバイスもしてくれるかもしれません。
また、最近では元人事であったり、キャリアコンサルタントの資格を持っていたりという人がキャリアセンターにいる場合があるので、そういった人たちからより具体的な話を聞くことができるかもしれません。
3、キャリアセンターについてのまとめ
ということで、2テーマにわたって採用担当から見たキャリアセンターの使い方についてお伝えさせていただきましたが、自分も学生のころはよくキャリアセンターに通っていました。
そのころのキャリアセンターの職員さんはもう退職されていませんでしたが、その人に自己分析のアドバイスをしてもらったおかげで本当に自分が何をやりたいか、どんな仕事に就きたいかという事がわかりました。
キャリアセンターにあまり行ったことがない方は是非一度使われてみてはいかがでしょうか?